トラックの消耗品の寿命について

長い距離を走るトラックですが、普通自動車と同じく消耗品が存在します。
トラックの消耗品は、何点あるのか?どれくらいで寿命を迎えるのか?ご説明します。

エンジンオイル

普通自動車と同じく大型トラックにおいても、代表的な消耗品はエンジンオイルではないでしょうか。
トラックはディーゼルエンジンですので、燃焼時に発生される「硫黄酸化物」を中和する役割も担っています。

エンジンオイルの交換を怠ると、エンジンの寿命を縮めます。
最悪の場合、エンジンが焼き付き、オーバーホールが必要となります。

オイル交換の目安は一般的に以下とされています。

・小型トラック:2万km
・中型トラック:3万km
・大型トラック:4万km

オイルの寿命は12ヶ月程度となっていますが、ほとんどは、走行距離、稼働時間で判断し交換しています。

またオイル交換とセットでオイルフィルター交換があります。
オイルフィルターは、オイルに含まれる不純物を除去する役割があります。
フィルター交換を怠ると、不純物がフィルターに蓄積されるため、オイル交換を行ったとしても、不純物が混ざることになります。
こちらも、一般の自動車と同じく、エンジンオイルの交換2回に1度のフィルター交換が推奨されています。

 

ブレーキ

ブレーキには、ディスクブレーキドラムブレーキが存在します。
ディスクブレーキはブレーキパッドで止めているため、ブレーキの頻度に比例してパッドが減ります。
一方、ドラムブレーキはシューやライニングと呼ばれる部品で止めます。こちらもディスクブレーキと同様に使えば使うほど減ります。

ブレーキが減る量は、運転の仕方によって変わるため、明確な距離は言えませんが、タイヤ交換時や整備の際に、確認する事をお勧めします。

 

タイヤ

タイヤの交換目安は、走行距離と経年劣化があります。
高速道路と一般道どちらを多く走るか、積み荷の重さによってもタイヤの減りは変わりますが、3~5万kmが交換の目安とされています。

経年劣化の目安は、製造から3~4年とされています。
タイヤはゴム製品ですので、紫外線の受ける量でも寿命は変化します。

ちなみに、タイヤの製造年週は、タイヤ側面に4けたの数字で記されています。
たとえば「1119」と記してあるなら、2019年11週目(3月中旬)です。
最初の数字11は1/1からの週数を、最後の数字19は年(2019年)を示しています。
製造年を確認し、3~4年経っているか確認することをお勧めします。
  

タイミングベルト(タイミングチェーン)

トラックにもタイミングベルト(タイミングチェーン)は存在します。

タイミングベルト交換目安:10万m
タイミングチェーン:30万m

タイミングベルト、タイミングチェーンは、カムシャフトを動かすためのパーツです。
切れた場合エンジンが停止します。タイミングチェーンは切れにくいですが、タイミングが狂ってくることがあり、その場合はエンジン不調になります。
タイミングベルト(タイミングチェーン)はエンジンを動かす上でとても重要なパーツですので、決められた時期に交換すること強くお勧めします。

 

エアークリーナ

エンジンを燃焼させる上で空気が必要になりますが、取り込む空気が汚れていると燃焼効率の低下に繋がります。
定期的な掃除や交換をすることでパワーの低下や燃費低下を防ぐ事ができます。

交換の目安:2万キロ

 

消耗品交換が高額になる場合は、程度の良い中古車両への乗り換えも選択のひとつです

上記で挙げた以外にも、デフオイルミッションオイルも交換が必要な箇所です。
クーラント(LCC)においても、劣化した場合は交換が必要になります。

細かいところではラジエータキャップも経年劣化します。
比較的、交換サイクルが長かったので上記の記載から外しましたが、交換が必ず必要となります。

消耗品交換が必要な箇所がまとめてやってくる時が稀にあります。
大型トラックは、1年車検ですので車検時に、交換部品の確認を行う場合が多いとは思いますが、車検費用の他に消耗品交換が必要となると大変です。

その場合は程度の良い中古車両へ乗り換える手段も選択のひとつとして考えても良いかと思います。